2021-07-04

私がおすすめする2つの助成金

厚生労働省ホームページに掲載されている雇用関係の助成金は60種類以上あります。

どの助成金が自社に合うものなのかを調べるだけでも大変ですが,今回は私がおすすめする助成金を2つ紹介します。

1つは,お馴染みの「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」(PDFファイル)です。

正社員化コースでは,有期雇用労働者等を正規雇用労働者に転換した場合には,1人あたり57万円(生産性要件が認められれば72万円)が助成されます。

有期から無期への転換,無期から正規への転換の場合でも,それぞれ28万5千円(生産性要件が認められれば36万円)が助成されるのがポイントです。

このキャリアアップ助成金はメジャーな助成金で,受給額も大きいことから多くの事業所が申請しています。

もう1つのおすすめは,「65歳超雇用推進助成金」(PDFファイル)です。この助成金には3つのコースがありますが,1番目の「65歳超継続雇用促進コース」と3番目の「高年齢者無期雇用転換コース」がおすすめです。

一般に,助成金の申請にあたっては,事前に就業規則の作成・変更が必要な場合が多くあります。

特に,65歳超雇用推進助成金の「65歳超継続雇用促進コース」については,事前に有償で社労士等に就業規則の作成・変更を依頼する必要があります。

また,助成金の申請には助成金に共通する要件等PDFファイル)があるほか,それぞれの助成金ごとの要件等がありますので注意が必要です。


本来,助成金というものは開業社労士の手を借りなくても各事業所が自力で申請できるのが理想だと思います。助成金申請に必要な情報や申請フォーム等は厚生労働省のホームページに掲載されていますし,手続きでわからない場合の問い合わせ窓口も用意されているからです。

ただ,申請にあたっては要件等が存在して手続きが煩雑なうえに就業規則の改定等が必要なケースも多いですので,専門家に依頼するのが手っ取り早いといえるのかもしれません。顧問社労士をお持ちの場合は,顧問の先生に依頼するのがよろしいかと思います。

2021-07-02

多くの開業社労士が助成金に積極的に取り組まない理由

前回の記事で,「多くの開業社労士が助成金に積極的に取り組もうとはしていない」と書きました。

その最も大きな理由は,社労士が負う「連帯債務」にあると思います。

平成29年4月に雇用保険法施行規則が改正され,助成金の不正受給に関与した社会保険労務士は,その事業主とともに連帯して責任を負うというものです。不正受給とみなされた場合には,受給額に20%を上乗せされた額の返還義務を事業主と連帯して負うだけでなく,その後5年間にわたって助成金の申請代行業務ができなくなります

これは,資格を持たない業者が関与した助成金の不正申請・不正受給等が後を絶たないため,罰則が強化されたものです。

開業社労士としては,事業主とコミュニケーションをとって適切な手続きをすれば何の問題もないのですが,社労士に対する罰則強化は助成金に対する取り組み意欲を減退させる原因になったと私は感じています。多くの開業社労士の先生方が助成金の申請は顧問先に限定しているのはその表れだと思います。

私自身は,助成金申請は顧問先に限定せず,スポットでもお受けする考えです。ただ,お引き受けするにあたっては,直接,事業主とお会いして経営や労務管理に対する考えをお聴きするとともに,出勤簿や賃金台帳,雇用契約書等の帳簿・書類の状況を自分の目で確認することを必須としています。

次回は,私がおすすめする助成金について書きたいと思います。