2021-07-02

多くの開業社労士が助成金に積極的に取り組まない理由

前回の記事で,「多くの開業社労士が助成金に積極的に取り組もうとはしていない」と書きました。

その最も大きな理由は,社労士が負う「連帯債務」にあると思います。

平成29年4月に雇用保険法施行規則が改正され,助成金の不正受給に関与した社会保険労務士は,その事業主とともに連帯して責任を負うというものです。不正受給とみなされた場合には,受給額に20%を上乗せされた額の返還義務を事業主と連帯して負うだけでなく,その後5年間にわたって助成金の申請代行業務ができなくなります

これは,資格を持たない業者が関与した助成金の不正申請・不正受給等が後を絶たないため,罰則が強化されたものです。

開業社労士としては,事業主とコミュニケーションをとって適切な手続きをすれば何の問題もないのですが,社労士に対する罰則強化は助成金に対する取り組み意欲を減退させる原因になったと私は感じています。多くの開業社労士の先生方が助成金の申請は顧問先に限定しているのはその表れだと思います。

私自身は,助成金申請は顧問先に限定せず,スポットでもお受けする考えです。ただ,お引き受けするにあたっては,直接,事業主とお会いして経営や労務管理に対する考えをお聴きするとともに,出勤簿や賃金台帳,雇用契約書等の帳簿・書類の状況を自分の目で確認することを必須としています。

次回は,私がおすすめする助成金について書きたいと思います。